人的資本経営の効果を実感できていますか?
企業にとって、多様な人財が活躍できる職場環境を創出し、個人と組織のパフォーマンスを最大化するための基盤となるウェルビーイング(Well-being)の維持・向上が重要となっています。
その施策の一環として、組織の状態を把握するためにエンゲージメントサーベイと呼ばれる従業員アンケートを実施し、その結果を公表する企業が増えています。しかし、改善施策や取り組みが場当たり的、表面的なものに留まっていたり、効果が十分には得られていないケースが散見されます。また、従業員の負担の割に調査結果が有効活用されていない、という声も聞こえてきます。
Points:エンゲージメントサーベイ利活用の問題点
- 調査内容が十分に練られておらず、表面的な分析と施策・取り組みに留まっている
- 根本的な組織課題やレバレッジポイントの特定に迫れていない
- 一過性の「プロジェクト」になっている
- 仮説・検証を繰り返す中長期的な改善サイクルになっていない
- 取り組みの意義や目的が経営層や現場に十分に浸透していない
- 経営戦略や事業戦略との連動性が弱い
パラドックスを超えて組織力を最大化する
経営と従業員の異なる期待が組織にパラドックスを生んでいます。特に企業のミドルマネジメント層はジレンマを抱え、過度の負荷やストレスによりパフォーマンス低下、休職や離職につながるケースは少なくありません。
これらの一見対立しているニーズを効果的にマネジメントするには、
階層間や部門間の認識ギャップを踏まえた取り組みが必要となります。従業員アンケートやインタビューを有効活用し、認識ギャップを的確に把握することが重要です。
LTSでは、ポジティブ心理学や心理的ウェルビーイングの考え方を基にして、ウェルビーイングを高めるためのプロセスや要因に着目しており、「働きがい」と「働きやすさ」が調和した状態を目指します。
個人とともに組織としての能力・パフォーマンスを発揮するには、多様な人財がそれぞれの強みや個性を発揮し、メンバー同士の相互作用によって新たな価値・アイデアが共創されることが必要です。そのため、DEI&B(Diversity(多様性)、Equity(公正性)、Inclusion(包摂性)、Belonging(つながり))や心理的安全性の確保、人事評価制度をはじめとする各種の制度・手続きの見直し・改定も不可欠です。
Points:「人的資本経営」が重要な経営マターとなる背景
- 現在、経営/事業戦略の遂行に不可欠な人財の確保のため、報酬水準の引上げや従業員のリスキリング、挑戦を促す仕組み作りといった「人的資本投資」に注力する企業が増えています。
- 近年は人手不足の状況が継続していることに加え、転職意向を含む労働者の価値観も顕著に変化しており、人財の惹きつけや早期離職の防止が容易ではなくなっています。
- サステナビリティ経営やSDGs、ESG投資が広がる中で無形資産の重要性が増しており、世界的に人的資本の可視化・開示に関する基準・枠組みの公表・法制化が進んでいます。
取り組みの効果を最大化するためのロードマップ
取り組みの効果を最大化するには、従業員や組織のウェルビーイングやエンゲージメントの状態把握に留めず、ウェルビーイングの維持・向上や人的資本経営を遂行する上での阻害要因を見極め、改善策を講じることが重要です。一過性で終わらせないために、中長期のロードマップを策定し、段階的に取り組みを進化させる必要があります。そして、経営層や事業部門を巻き込み、経営戦略や事業戦略との結びつき・連動性を強化していくことを推奨します。
サービスの特徴―カスタマイズ型、データ分析を含む総合的支援
LTSでは、多様な人財が働きがいと働きやすさを実感できる状況を創出し、個人のポテンシャル最大化と組織としてのパフォーマンス発揮の基盤となる「ウェルビーイング 」を基点とした人的資本経営の高度化・仕組み構築を支援するコンサルティングサービスを提供しています。
ウェルビーイングの維持・向上やDEI&B等の推進に向けた人財開発や組織開発に関わる施策立案と実行、経営者や事業部門の巻き込み等、お客様の取り組み状況に合わせて総合的に支援します。
特徴 1
カスタマイズ型で柔軟な支援
- 定期的な打合せにより、お客様の主体的な取り組みを側面支援(プロセスコンサルテーション)。
- 施策の立案、経営者や事業部門の巻き込み、施策の具体化や実行の支援等、お客様の取り組み状況に合わせた支援。
特徴 2
指標(KPI)設計、データ分析・可視化を支援
- お客様の事業・業務内容を踏まえた従業員アンケートの設計、人事関連データも含めた統合的分析(取得済みのアンケート結果も有効活用)。
- 人的資本開示を見据え、お客様の強みを踏まえた独自性のある指標(KPI)の設計を支援。
特徴 3
中長期視点で経営/事業戦略とのアラインを支援
- 中長期のロードマップを策定した上で、一貫性・連続性のある取り組みを支援。
- 企業変革・プロセス改善、社会課題の解決・CSVのための人財・組織戦略も視野に。
特徴 4
他の人財・組織マネジメントの取り組みとの連動、仕組み構築を支援
- タレントマネジメントや組織開発等の取り組みとの連動による実効性の向上。
- 仮説・検証サイクルを回すための仕組み作りと事業/組織構造への組込みを支援。
特徴 5
総合的な支援
- 人事諸制度、教育研修、キャリア開発、組織開発、リーダーシップ開発など広範な領域をカバー。
LTSでは、これまでに『企業の価値創出プロセスを基点とした人的資本戦略・マネジメント転換の支援』を行ってきました。本サービスは、そこで得た知見・ノウハウも踏まえて提供します。
コンサルティングメニュー・構成例
1. ウェルビーイング向上支援コンサルティング |
①従業員アンケートの設計、人事関連データと組み合わせた結果の分析、インタビュー等に基づく根本的な組織課題の特定、施策の効果検証を支援
②ウェルビーイングの維持・向上に資する施策の立案、人事諸制度の見直し、管理職のリーダーシップ開発等の各種施策の実行を支援
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2. DEI&Bの推進・多様な人財が活躍できる職場環境の整備支援コンサルティング |
①経営戦略として「多様性」を捉え直し、DEI&Bを推進するための理念浸透、管理職等の意識改革、施策の立案を支援
※ DEI&Bの他に、「企業倫理/企業行動憲章」「持続可能な社会のための人財育成(ESD)」等に対応することも可能 |
3. 人財・組織戦略の再構築/アライメント支援コンサルティング |
①価値創出構造を分析し、「イシュー」の具体化(根本的な組織課題の特定、スキル要件の可視化、経営層・事業部門の意識改革、等)を支援
②経営戦略・事業戦略の実現、企業変革・プロセス改善、CSV経営、持続的な価値創出に繋げる人財・組織戦略の構築を支援 |
4. 人的資本指標の設計、社外公開支援コンサルティング |
①人的資本の開示指標・モニタリング指標(KPI)の設計・データ入手・可視化を支援
②現在の取り組み状況や中長期の実行計画を踏まえたHPコンテンツ、人的資本レポート等の作成を支援 |
5. 人的資本経営の仕組み・プロセス診断コンサルティング |
①人的資本経営の仕組み、経営層等の認識、ウェルビーイングの状態把握、価値創出プロセスという4つの視点で取り組みレベルを診断 |