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サービス
上流工程での業務課題の整理と対策の策定が基幹システム導入を成功に導く
(お客様インタビュー:日本ニュートリション様)
プロジェクト期間:1年6か月
高品質の飼料プレミックス・飼料添加物を供給し、食の安心・安全を支える「日本ニュートリション株式会社」。事業拡大や経営環境の変化に対応すべく実施した基幹システムの刷新において、システムの安定運用と共に業務の効率化も実現した。
所在地 : 東京都港区南青山一丁目1番1号 新青山ビル西館22階 設立 : 2007年12月25日 代表者 : 代表取締役社長 正好邦彦 事業内容 : 飼料プレミックス・混合飼料等の製造及び各種飼料添加物・混合飼料・飼料原料の輸入・販売 |
ご回答頂いたお客様
管理第一ユニット マネージャー 福壽 智明 様
※取材日時 2015年11月
※記載の社名・担当部署等は、取材時の名称です。
伊藤忠商事100%出資により2007年に設立された伊藤忠商事株式会社食料カンパニーの事業会社です。飼料メーカーや一般農家向けの飼料プレミックス・混合飼料等の製造、および各種飼料添加物・混合飼料・飼料原料の輸入・販売を主な事業内容としています。
設立から現在に至るまで、事業の拡大とそれに応じた原料調達・生産工程等の機能強化を継続しています。また最近では国内での供給体制の強化とともに、海外での商品展開も視野にいれた活動に注力しています。
国内での圧倒的な存在感、海外への進出、高品質のサービス・商品提供 を3つのビジョンとしてかかげています。
これまでは顧客のニーズに基づいた製品を作る、海外の商品を国内に持ち込むことが事業の中心でしたが、今後は日本ニュートリションで開発した新しい製品を市場に提供し、世界の飼料・畜産業界に貢献することを目標としています。
従来の基幹システムは会社設立時に構築したものであり、事業領域の拡大と業務量の増加など、構築時とは経営環境が大きく変化し、今後のさらなる事業拡大に対応できない状態でした。
また、システム障害が多く、さらに非効率な業務(システム応答時間遅延や手作業処理の増加)で社員に負担をかけており、信頼性・安定性・効率性・保守性を確保できない状態でした。
といった課題がありました。
また、システムの完全性、可用性に問題があり、業務停止、手戻りにも悩まされていました。
普段は財務・経理・税務関連の業務を担当していますが、プロジェクトではプロジェクトマネージャーとして、社内調整・社内とベンダー間の調整、予算管理などを行っていました。また、振り返るとプロジェクト以外のタスクが複数発生し、それらがプロジェクトの要件に関わることが多かったです。社内外の調整や新たな要件への対応では、LTSにもかなりお手伝いいただきました。
システム導入についての経験・知見のある社員がおらず、まず何を決めてどう進めるべきかが分からない状態でした。
また、システム導入に伴う改善要望についても、社内の人間だけで議論をすると声の大きい人の意見で決まってしまう、部門ごとのパワーバランスに左右されてしまう、など部分的な改善に陥る懸念がありました。社内の状況にとらわれず、第三者的な意見を言い、要望を整理してくれる存在が必要と感じていました。さらに、パッケージ標準機能に業務を合わせていく必要があり、その結果業務改善が実現できなくなるのでは、という懸念もありました。
プロジェクトを手さぐりで進めていた中、すでに伊藤忠商事でプロジェクト推進における実績のあったLTSを紹介頂き、プロジェクトをサポートするコンサルタントの活用を検討することになりました。
当初、LTSという会社は聞いたことがなかったため、大手のITコンサル会社のほうがよいのでは、という意見もありましたが、会って話をしてみると同様の事例を経験しているということもあり、その後検討した結果、上流の業務分析とプロジェクト推進全般についてのコンサルティングをお願いするに至りました。
LTSが参画し「自分達だけではできない、どう先に進めれば良いか分からない」という不安が解消され、その後もプロジェクトを安定して前進させるサポートを提供してくれたことは期待通りでした。
また、第三者的な観点での業務分析にも期待がありました。社内には「必要な業務だからやっている。無駄なことはやっていない」という意識がありましたが、LTSの業務分析を踏まえた結果「本当に必要か?」といった疑問を持つ姿勢に変わることができました。
日常的に発生する業務上の課題に対しては、都度その業務の担当者が対応できる範囲内で対策を講じていました。
ただ、各業務の担当者レベルでの対応では部門内の課題解決を優先してしまうため、今回のプロジェクトで初めて全社視点での最適が何か? を軸に考えることができました。
また、全社で社内調整をしながら課題解決するような機会がこれまでなかったので、社内的にも良い経験になったと思います。
業務全体を対象としたヒアリング結果からの業務の可視化、課題のマッピングまでを最初に行ったことで、全社レベルの課題を関係者内で共有化できたと思います。さらに全社最適の観点で解決策を議論し目指す会社の姿を描いた上で、システムで実現したい業務や機能などの要求をまとめ、ベンダーに伝えることができました。
こういった事前の要求整理を行わずに、システムとの業務適合分析だけで進めていたら、システムや現行業務に合わせるための要件が増え続け収束できなかったと思います。まずは自社の業務に立ち返り全社視点で認識を合わせることの重要さを再認識できました。
一つ一つの業務が必要かどうかという視点で考える等はある程度イメージしていましたが、業務を全社最適で効率的に進めるためには会社の組織は今の状態でいいのか? スキルが足りている人を適正に配置できているのか? といったシステム外まで含めて検討することはイメージしていませんでした。業務、システム、組織までを対象とした全社最適の観点で、本質的な対応策を策定するという部分が想像以上のものでした。
プロジェクトメンバーを各領域のリーダーのみとしていたこと、またシステムへの要求事項を早い段階で絞り込み共有できていたことで、意思決定を素早く進めることができました。同時にスケジュール順守を関係者全員で意識していたこともあり、当初の予定から大きく遅延することなく稼働を迎えることができました。予算も計画範囲内におさめることができました。
プロジェクトへの経営側の要望として、BCP対応を含めたインフラ強化がありましたが、こちらもクラウド活用などで実現できています。
システム稼働の直前直後は混乱もありましたが、現在は落ち着き、業務効率化も進んでいる状況です。
以下 3つの点
これらによりシステムに関連する業務全体の効率化が進み、その結果 稼働前と 比較して残業時間が大幅に減少しました。
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