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「サンカクシャ×LTS オンラインイベントvol.1」を開催しました

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こんにちは!LTSビジネスコンサルティング第3部の茶園と申します。

1月15日にNPO法人サンカクシャの代表である荒井さんをお迎えし、
「サンカクシャ×LTSのオンラインイベントvol.1」を開催しました。
(“vol.1”には、今後も継続してコラボをしていきましょう、という想いが込められています)

イベントには、LTSから25名、サンカクシャから5名、計30名が参加し、
ワークショップなどを通じて相互理解・交流を深める良い機会となりました。

ここからは、今回のイベント企画の背景や当日の様子についてレポートします。

企画の背景

■サンカクシャとは

サンカクシャとは、学校や社会に馴染めない若者が、
孤立せず自立して社会で生きていくために必要な経験を獲得できる「社会サンカク」の機会を作るなど、
様々なサポートを行っているNPO法人です。
(サンカクシャHP: https://www.sankakusha.or.jp/

■LTSとサンカクシャの交流

LTSとサンカクシャは、2018年(サンカクシャの前身となる団体の時)から
主に月に一度開催しているLTSのフットサルサークルの活動を通じて交流を深めてきました。

サンカクシャが関わっている若者たちやサンカクシャ職員の方にフットサル活動にご参加いただき、
純粋にわいわいと盛り上がる楽しい時間を共有することで、参加いただいた若者にとって
「大人のイメージ」の幅が広がり目標となる人を見つけたり、色々な仕事に関心を持ったりと、
将来を考えるきっかけにもなっているようです。

コロナ禍によりフットサル活動はできなくなってしまっていましたが、
月に一度ほどオンラインランチ会を開催し、
気軽な会話や若者の進路相談に社員が乗るなどの交流が途切れることなく続いています。

■LTS×サンカクシャで社会へ新しい“価値”を生み出す

「自由で活き活きとした人間社会」の実現を目指し、社会への提供価値を今後より一層高めていこうとしているLTSとしても、
ソーシャルセクターによる活動の最前線の状況を見聞きすることができるとともに
フットサルやオンラインランチを通じ、若者が社会人と気軽に安心して交流できる場づくりに参加できる、
という意味で、サンカクシャとの交流は非常に意義深いものになっています。

そんなサンカクシャとLTSですが、
「もっと面白い・大きい仕掛けをしていきたい」と今後の連携について話し合う中で
「その検討のためには、まずLTS社員がサンカクシャのことをもっと知る必要がある」ことに気づき
フットサルに参加していない社員にもサンカクシャを広く知ってもらうべく、今回のオンラインイベントの開催が決定しました。

イベントの目的は、大きく3つです。

  1. サンカクシャの理念や活動について知ること
  2. サンカクシャ×LTSの未来にワクワクすること
  3. サンカクシャ職員とLTS社員が仲良くなること


お互いに初めましての方も多く、“vol.1”の名にふさわしい有意義なキックオフの場となりました!

イベント当日の様子

イベントは2部構成で開催され、
第1部ではサンカクシャ代表の荒井さんからサンカクシャの活動について紹介いただき、
第2部では第1部の荒井さんのお話を踏まえて、感想や今後LTSは社会課題にどう向き合うべきなのか、これからサンカクシャと共に何ができるかなど、
ワークショップ形式で実施し参加者同士で自由に語り合う時間を取りました。

■第1部:サンカクシャの活動紹介

まずは団体の設立の経緯として、
設立者である荒井さんがホームレス支援に関わる中で
「子ども・若者の貧困」に取り組む必要性を痛感しサンカクシャの前身となる団体を立ち上げ、
その後サンカクシャの設立に至ったことや、
主に行政などからのケアが不足しがちな15歳~25歳ぐらいの若者のサポートに力を入れているなど、
団体の活動についてご紹介をいただきました。

また、ストレスの蓄積による学習性無力感を抱える若者がそれを乗り越えるためには、
「安心できる人と場の獲得」と「経験の積み重ね」がポイントであること
そのために楽しいことに取り組むということが「経験の積み重ね」の入口であること
といった、若者が社会に参画していくために必要となるステップをご説明いただきました。

学習性無力感

逃れられない苦痛やストレスに晒され続けると、何をやっても状況を改善できないという感覚を学習してしまい、そこから逃れようとする努力を放棄し無反応になってしまう現象

その後、団体の活動は関わる若者ひとりひとりへの伴走が強みである一方、
事業としての継続性・収益性との両立に悩んでいる、
団体の成果と本質のバランスを維持しながら組織を運営することの難しさを痛感している、
といった組織運営の話に移りました。

若者の進学率や就職率は数字として分かりやすい成果ですが、
その成果に注力し過ぎてしまうと「成果を出しやすい若者」にサポートが集中してしまい
本当にケアが必要な層に届かない(本質的な成果が出ない)リスクがあること、
現場の活動と団体の運営に必要な事務作業との両方に追われ日々苦労しているなど、
これまでのご経験や活動内容について、想いや難しさも交えながら赤裸々に語っていただきました。

最後に、
企業と連携する上では、若者の現状や背景をしっかりと共有することや、
本質的な成果にこだわってとことん議論し、分かりやすい成果に逃げないこと、
そのうえで明るく楽しい活動をつくることを大切にしたいと思っている、
といったメッセージで第1部は締めくくられました。

 

 
図:サンカクシャ紹介資料(一部抜粋)

■第2部:感想や今後の活動についてワークショップ形式で語り合う

第2部では、第1部のサンカクシャ活動紹介を受けて様々な意見・感想が飛び交いましたが、
特に印象に残ったのは、「価値観」というキーワードです。
・「若者の持つ凝り固まった価値観に驚くことがある」
・「それを形成しているのは、大人たちや社会全体の持つ硬直した価値観なのかもしれない」
・「『こうある/するべき』という価値観を押し付けないことを常に意識している」
・「サンカクシャでの活動を通じて、自分の価値観に気付けた」
など、所々でこのキーワードが飛び出したのです。

日本社会において、
以前に比べ「多様な価値観・個性・生き方があっていいんだよ」というような価値観が浸透しつつある一方、
現在もいまだ価値観に問題があることに身をもって気づかされるという意味で、
サンカクシャの活動は、非常に意義のあるものなのではないかと感じています。

また、特定の価値観を押し付けられない、多様な価値観・個性・生き方が許容・受容される社会は、生きづらさのない社会であり、
サンカクシャの目指す「どんな道に進んでも生き抜いていける」社会そのものではないでしょうか。


https://www.sankakusha.or.jp/

参加者の声

今回参加した社員からの感想を一部ご紹介します。
また、サンカクシャの荒井さんはじめ職員の方々からもメッセージをいただきましたのでご紹介させていただきます。

■LTSの参加者

  • 子どもといろんな職種の社会人の接点を増やすことで、将来の選択肢が増えたり、プレッシャーが緩和されたりで、本当に素敵なというか必要な取り組みだと思います
  • サンカクシャさんの(若者一人一人に寄り添うという意味での)『伴走』が良いですね。
    困っている人に伴走する、LTSに集まっている社員と親和性が高いですよね
  • 日頃縁の薄い世界、家族、身内からの十分な支援の無い環境下の子どもたちのことを聞く良い機会でした。
    まずは知ることから始まると感じました
  • 貴重な話をありのまま、聞かせていただけたことがとても有難かったです。
    NPOとして成果を出さねばという使命と団体としてのコンセプトの狭間で悩むというお話がとてもリアルでした。
    色々と考えるきっかけになり、参加させていただけてよかったです!
  • 子どもを持つ親として、がんばることの意義を伝えることの難しさを実感しており、とても共感と、反省の機会にもなりました
  • LTSとしてより広く社会と課題に向き合う姿勢を持つこと、その意識を持ち続けることが大事だと思います。
    今回のイベントは意味深いものだと思います

    ■サンカクシャ

    多くの方に関心を持ってご参加いただけて非常に嬉しく感じております。
    子ども若者支援について関心がある方や、社会課題に感度の高い方にも多く参加いただき、
    ディスカッションパートでうかがえた鋭い質問やご意見に、サンカクシャのスタッフも新たな気づきをいただくことができました。
    若者の社会参画を応援するという活動の性質上、
    特に当団体は、非営利セクターだけではなく一般企業の方々など幅広い方々と連携し、
    共に若者をサポートする活動を作っていくことが重要だと日頃から考えているため

    今回のイベントをきっかけに新たな連携のアイデアがたくさん生まれたのは非常に心強く、
    若者と皆さまが出会い、良い刺激が生まれるような活動をこれから作っていくのが楽しみ
    だなと感じました。
    素敵なきっかけを作っていただき、誠にありがとうございました。

    さいごに

    全体を通じて気付きや学びが多く、企画して本当によかったと感じています。

    個人的な話になってしまいますが、
    私自身「理不尽や生きづらさのない社会」「可能性が制限されない社会」の創造に
    人生をかけてほんの少しでも貢献したいという思いがあり、
    その思いの実現に近付けそうだという直感からLTSへの入社を決めました。

    特に、セクターの垣根を超えたパートナーシップによる課題解決のアプローチに関心があり、
    バックグラウンドも風土も強み・弱みも全く異なる組織/人同士が上手く結びつき、同じ目標に向かうためのサポートを、
    LTSのサービスとして持てないものかと企んでいます。

    サンカクシャ×LTSもパートナーシップのひとつであり、親和性の高い両者の今後に、私自身とてもワクワクしています。
    引き続き連携を取っていきますので、今後の展開にぜひご期待ください!

    最後に、サンカクシャの皆様、お忙しいところご協力いただきありがとうございました!


    ※写真は第2部の参加者。第1部はより大勢の方々にご参加いただきました!ありがとうございました!

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