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リーダーシップ

『社内カンファレンス(2019.1)』を開催 イベントレポート

このコラムは、株式会社エル・ティー・エスのLTSコラムとして2019年2月に掲載されたものを移設したものです。

LTSでは定期的に社内勉強会や事例共有会などを開催し、部門や担当サービスを超えて社員同士がお互いの知識や経験を共有・ディスカッションできる場を設けています。
今回は、年に2回実施している社員総会の日に合わせて社内カンファレンスを開催しました。社員総会はLTSの全社員が一堂に会する場となっているため、普段の勉強会はオンラインで参加しているメンバーも、この日は朝から集まり午前中に開催されるカンファレンスに参加しました。

開催について

今回は「積極的に相談をして、参加者から意見をもらうような場」になるよう、以下のような幅広いテーマで発表者を募集しました。

  • 担当した案件の事例紹介
  • 活用したソリューションの紹介や評価結果
  • 担当している案件における悩みや相談
  • 自分が関心を持って学習・研究したこと
  • 参加したセミナーや講演の内容紹介(海外含む)
  • 部門等で行っている取り組みや活動
  • その他ビジネスに関することなら基本なんでもOK

また、定期的に実施している社内勉強会は多くても発表するテーマは3つ程度でしたが、今回は多くの人が自分の経験や悩みを共有・相談できる場を作りたいという会社の方針により、範囲を拡大し全社員を対象にテーマと発表者を募りました。結果、新入社員からベテラン社員まで多く方からの応募があり6組の発表となりました。

プログラム
1.【事例共有】RPA導入のポイントとプロジェクトから得た学び/【研究発表】お客様を通して見えた社会課題へ向き合う
2.【事例共有】RPAから始める全社DX推進
3.【事例共有】「人間中心設計(HCD)」を活用した業務システム開発から見えたこと
4.【研究発表】新しい“技術”への向き合い方
5.【事例紹介】失敗から学ぶクレーム対応
6.【事例共有】製造・小売業の経営管理

1.【事例共有】RPA導入のポイントとプロジェクトから得た学び/【研究発表】お客様を通して見えた社会課題へ向き合う

2018年4月に入社した新入社員Nさんと、マネージャーHさんによる発表です。2人は、食糧品メーカー様向けのRPA導入プロジェクトで、業務設計からRPA開発、現在はRPAの展開・内製化の支援をしています。
Nさんからは、プロジェクトから得た学びとRPA導入の各フェーズの勘所や導入支援を進める上で大切にしていることについて発表してもらいました。LTSではRPA導入プロジェクトに携わる社員も多く、導入にあたっての注意点などの質問がありました。
Hさんは、お客様企業の業界動向について、さらに業界が抱える社会課題(食糧廃棄問題)について発表しました。社会課題の解決に向けてどのような取り組みが考えられるか、自身の意見や向き合い方も踏まえ世界的に広がっている課題解決に向けた動向を紹介しました。

2.【事例共有】RPAから始める全社DX推進

こちらも2018年4月に入社した新入社員のKさんと、静岡のお客様を中心に営業開拓なども担当しているSさんによる発表です。テクノロジーの活用を積極的に進めているお客様に向けたRPA導入支援事例を紹介しました。
Kさんの発表では、プロジェクトの概要とRPA導入前の業務整理のポイント、さらに業務課題の可視化を通じたお客様の反応とその後の変化について説明しました。このプロジェクトではトップダウンかつスピード重視のプロジェクト推進を目指して、RPAに限らない様々な改善手法をお客様と共に検討し実現しています。また、Sさんからは実際に開発したRPAのデモ動画の紹介、RPA開発の内製化に向けた取り組みが紹介されました。RPA開発の内製化に向けて、実際の運用を想定した障害復旧訓練などの実践的な手法を共有しました。

3.【事例共有】「人間中心設計(HCD)」を活用した業務システム開発から見えたこと

これまで複数の業務システム導入プロジェクトに携わってきたYさんからは、お客様の経営強化に向けたシステム再構築プロジェクトを題材にした新しいシステム設計手法の活用事例が紹介されました。
これまでの経験で感じていた「業務システムは使いづらい」という課題感から、人間中心設計(HCD)という考え方を業務システム開発の要件定義に取り入れることができるのか仮説検証を試み、その結果から見えた成功と失敗体験を共有しました。また、今回のプロジェクトで利用している新しいシステム開発ツールの使い勝手や人間中心設計の手法との相性についても本音ベースで語られました。業務システムでの活用事例がまだ少ないHCDの考え方や、開発ツールに応じた設計プロセスの進め方など、どのように「使いやすいシステム」の開発を目指すかについて意見交換が行われました。

※人間中心設計(HCD)
対話システムの利用に焦点をあて、人間工学やユーザビリティの知識や技法を使って、そのシステムをより使いやすくすることを目指すシステム設計開発のアプローチ。(ISO9241-201による定義)

4.【研究発表】新しい“技術”への向き合い方

社内でも一番の雑学者かもしれないベテランMさんの発表です。Mさんからは、日々新しい技術論に対して感じていることや技術への向き合い方をテーマに持論を交えて語ってもらいました。
LTSでは日々お客様から、新しいテクノロジーについての問合せや相談がありますが、語られるバズワードの多くは根拠の無い憶測やメディアを通じた誇張が大半ではないでしょうか。こういった状況を踏まえ、新技術を実務で活用する支援をしているLTS社員として、その動作原理や活用方法をしっかり調べて理解することの重要性や目利きする力をどう身に付けていくか、は重要なテーマと考えています。事例共有が多いカンファレンスの発表テーマの中では異色の内容であり、途中で趣味の話題に脱線する場面もありましたが、幅広い学びを得られる場となりました。

5.【事例共有】失敗から学ぶクレーム対応

静岡エリアでIT保守運用サービスを提供しているBさんとJさんを中心とするメンバーからの発表です。こちらのメンバーが参画する案件では、日々お客様から多くのご要望があります。
今回の発表は、現在担当しているお客様との接点から学び得たことだけではなく、これまでの経験なども含め4つの事例を紹介しました。事例は、サービス提供側の業種や業界、お客様の属性が異なるものでしたが、クレームの背景には共通の原因があります。小さな言い間違いが大きな誤解を生じてしまうこと、少しの対応遅れが取り返しがつかない問題へと発展してしまうことなど、お客様に寄り添いプロジェクトを支援するLTS社員にとって、改めてCSについて考え理解を深める貴重な時間となりました。

6.【事例共有】製造・小売業の経営管理

最後は入社4年目のNさんによる事例発表です。
このプロジェクトでは、製造・小売業のお客様の経営管理と内部統制の構築を支援しました。数年に渡る業務支援の中から見えた経営管理の現場について、様々なステークホルダーの動向や戦略の検討、意思決定の背景など、普段触れる機会の少ない情報を共有する貴重な機会となりました。経営管理領域のテーマということもあり、現場で活躍しているコンサルタント以外に社内の管理部門からも多くの参加者が集まりました。

開催を通して

今回のカンファレンスでは、どのテーマでも専門分野を問わず参加者が集まり、参加者から講演者へだけでなく講演者から参加者へと質問が飛び交いました。また、勤務地や部署・役職を問わず、さらにコンサルタント職以外の社員も多く参加し、知識や経験を広く共有・議論する場として、とても意味のあるものになったのではないかと思います。今後もこのような場がありましたら、イベントレポートとしてご紹介していきたいと思います。


ライター

CLOVER編集部()

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