LTSコラム

究極のサービスデスクを目指して(3)
2011.8.9

◆ユーザ満足度の向上にむけて
目指すべきサービスが明確になったところで、次はどうやってそのサービスを実現するかが課題となります。
実現のポイントは以下の2点です。

★ヒューマンスキルとコンセプチャルスキルを極める
技術者としての専門スキルももちろん必要ですが、サービスデスクがサービス提供者である以上、ヒューマンスキ
ルの強化は重要です。また、ヒューマンスキルだけではなく、コンセプチュアルスキルも高いレベルにないと的確
な判断や対応ができないため、ユーザの満足度を上げることはできません。

ヒューマンスキル(対人関係能力):良好な対人関係を構築する能力
コンセプチャルスキル(概念化能力):物事を概念化して捉えたり、抽象的に物事を考えたりする能力

ここで注意しなければならないのは、これらのすべてが教育訓練やカルチャの醸成によって向上できるとは限らないということです。サービスデスクに合った個人的特質を持った人材の採用が必須となります。

★CRMの仕組みを導入する
コールセンターなど一般消費者向けのサービスでは、CRMの導入は進んでいますが、社内ユーザ向けのサービスデスクにおいてCRMを導入しているケースは少ないのではないでしょうか。
このことはサービスデスクにおいてユーザ満足度向上の取り組みが進んでいないことを如実に表しています。
サービスデスクこそCRMの導入の効果が高いサービスではないでしょうか。その理由は、問合わせやサービスリクエストを依頼するユーザは実はある程度特定されているからです。各ユーザ部門には、問い合わせやサービスリクエストを一度エンドユーザから受け、サービスデスクに投げる窓口的な方がいるケースが多く、繰り返しコンタクトをしています。それらのユーザに対する以下のような情報を保持・活用することによってより細やかなサービスが提供できるのではないでしょうか。

これらの情報をさらに活用し、例えば人事異動時期にID申請やPC調達が重なることが予想される場合、「この時期は申請が重なるため直前の依頼にお応えできない場合がございますので早めの申請をお願いします」などの情報を該当ユーザにプッシュ配信するなどにより、納期遅れのトラブルの事前回避や、サービスデスク稼動の平準化といった効果も期待できます。

◆まとめ
サービスデスクは、ユーザにITサービスを提供する機能であり、他のサービス業と同じように、「実際にサービスを受けるユーザに対し、より高い満足感を得ていただけるホスピタリティのあるサービスの提供」を目指すべきです。そして、その実現に向けては、当たり前のことを当たり前に実施していくということと同時に、「顧客」に対しても、その取り組みの重要性を認知し評価していただけるよう働きかけていく必要があります。