LTSコラム

2010年「日本eラーニング大賞」を受賞したLTSの“発想”と”こだわり”、その原点とは….?
2011.6.20


日本イーラーニングコンソシアム様に取り上げていただいた記事を抜粋しております。

 

 

『教育は人なり』という。では、「eラーニングはコンピュータ、ネットワークなり」なのだろうか。そうではないはずだが、eラーニングにはそのような誤解がつきまとってきた。教育には、育てるという意思、教え方の工夫、学習者の理解が欠かせない。eラーニングも、その要素がそろった時、力を発揮する。

業務変革支援(BPR)、SAP、システム運用改善、人財開発といったコンサルティングサービスを提供している株式会社エル・ティー・エス(LTS)は、それらの要素を意識して育ててきた。ベンチャー企業の溌剌とした“発想”、理屈っぽいまでの“こだわり”、顧客企業への“真摯な対応”という「人」の基盤がeラーニングを単なる効率化ツールから教育ツールに昇華させている。多様な教育サービスを進めているLTSの源と未来を紹介する。

≪サービスの源≫
LTSは2002年創業のベンチャー企業である。樺島弘明代表取締役社長以下、経営陣も若く、既成の視点にとらわれない活動をしてきた。その原点は、創業の経緯に見える。樺島社長は、大学卒業後、外資系金融機関に入社、2000年にITベンチャーの設立に参画、顧客を外からサポートするだけでなく、その企業のプロジェクトに入り、企業のメンバーと一緒に解決法を探った。現場感覚をつかみ、ユーザ視点でサービスのあり方を考えながら、事業展開の可能性を模索していた。

ところが、事態が急変。ITベンチャーが事業停止に陥った。かかわっていた顧客企業のプロジェクトも当然止まる。顧客の困惑、損害は大きい。普通なら「会社がなくなったので」とうやむやになるところだが、樺島社長らは違った。「信頼を裏切りたくない」「プロジェクトは完遂したい」。止むにやまれぬ思い。

そこから出た結論は、会社を起こしてプロジェクトを継続することだった。そのためにLTSを創業した。プロジェクトは継続され、無事完了した。その後も、LTSの独自性を打ち出しながら、顧客の求めに的確に応える提案を続けた。一途である。 創業時の「顧客のために」という気持ち、顧客の意図を汲んで提案する姿勢を貫くうち、徐々に顧客が増えていった。

「お客様の現場に入り込み、人に働きかけることで、戦略の実行にコミットする」というサービスポリシーは、LTSのサイトでも徹底している。「成果を見届ける」までを自らの役割と明言し、その方法や取り組み方を簡潔に伝えようとしている。各部門の担当者の言葉、事例の紹介などは分析的で綿密。理屈っぽいと思えるほどに明確に語ろうとしている。

自社のサービスや機能を言うだけのサイトが多い中で、LTSサイトは即時性が強く、愚直とも見えるほど力が入っている。ベンチャー企業の意気込みが見える。樺島社長は「創業当時に苦労したことが、今の、顧客視点でサービスを提供する精神・姿勢につながっている」と振り返る。

≪eラーニングサービスの実績~「eJT」開発へ≫
各種コンサルティングサービスを提供する中で、LTSはeラーニングサービスにおいても多くの実績を重ねてきた。その集大成ともいえるものが、JR東日本のヒューマンエラー防止教育のために開発した教材で、その教育効果を評価され、第7回eラーニング大賞経済産業大臣賞(2010年)を受賞した。

保守用車の業務に従事する者全員に教育したい。だが、全員を集めた研修は時間的、費用的に難しい。一方で、eラーニングだけでは学習意欲を持続させ、学習内容を定着させるのは容易ではない。安全を守る上でおろそかにできない取り組みであり、効率的にしっかり学習者に理解させることが求められる。

JR東日本のメンバーと検討を重ねた結果、「いいとこ取り」の発想で教材を開発することとなった。 eラーニングと集合学習の長所を取り入れ、短所を補う。当たり前に見えるが、教育・学習の流れ、学習者の意識、業務との関連などを理解していないとできない仕事である。

eラーニングで学びながら、そこにグループ討議を折り混ぜることにより、能動的な学習環境・効果的な学習の仕組みを構築した。この仕組みによって、学習者が主体的、意欲的に学ぶようになり、学習効果が高まり、学習者の行動も変化したという。

eラーニング大賞経済産業大臣賞の選考理由は「リアリティの高いコンテンツ」「学習者に主体的な学習を促す構成」「学習者のモチベーションを高める設計」と、その学習効果を高く評価している。ここでも、教材の開発、システムの提供などにとどまることなく、ユーザ視点でeラーニングを創造するLTSの姿勢が見える。

LTSは、JR東日本とのプロジェクトで得られた経験・実績をもとに「eJT(eラーニングを活用したJobTraining)」というサービスを構築した。それは、JR東日本にとどまらず、業種業態を超えたeラーニングの基本として、多くの企業の課題解決に生かされている。