LTSコラム

システム開発は接客業! 第2回:「サービス」って何だろう?

私たちは普段「サービス」という言葉を何気なく使っています。「この間、定食屋のおばちゃんがおかず一品サービスしてくれた!」「あのレストランのサービスは素晴らしかったよ」等、シチュエーションによって「サービス」という言葉の使い方に違いがあります。そもそも、サービスそのものへの認識が人によって違う場合も多くあります。そこで、サービスサイエンスでは「サービス」というものをどう定義しているかをご紹介します。

人や構造物が発揮する機能で、ユーザーの事前期待に適合するものを“サービス”という

サービスとは「機能の発揮」だということ、「人だけでなく構造物も提供する」ということ、そして「ユーザーの事前期待に適合するもの」と定義されています。3つめは特に重要なポイントです。サービスを受ける前にお客様は何かしらの期待(事前期待)を持っており、その期待に合ったものを提供して初めて、それは「サービス」であると認識されるのです。逆に、事前期待に合わないものを提供したら「サービス」にはならないということです。例えば、満腹になってから定食屋のおばちゃんに「これサービスね!」とおかず一品提供されたとしたら、それはサービスではなくて「迷惑行為」になってしまいます。(ちなみに私は女性雑誌のおまけ(手提げバッグ等)は常々迷惑行為だと思っています。もらっても使わないので・・・)

次に、サービスの特徴を見ていきましょう。

■サービスには、カタチがない(無形性)

まず、サービスの大半が無形であるということです。当然ですが製造物は目に見えます。ところが、理解しやすい授業、気のきいた介護のようにサービスの多くが目に見えないのです。よってお客様にサービスを事前に見せることや、試しに使ってもらうことが難しいという特徴があります。

この点については認識のある方も多いと思います。目に見える物であれば比較をすることも簡単です。例えばドライヤーの購入を検討する場合、インターネットでいくつかの商品の機能を並べて比較したり、気になったものがあれば家電量販店に行って試すことも可能です。ところがサービスはカタチがないため、並べて比較したり購入前に試すことは難しいですよね。

■サービスは、生産と消費が同時(同時性)

製造業では生産したものを後でお客様が購入するので、お客様が生産プロセスに絡むことは稀です。一般にサービスは、お客様と共にお客様の課題や要望を解決していきます。つまり、サービスは在庫を保有することができません。せっかくお客様から多くの案件依頼をいただいても、社内の人員や設備が埋まってしまえば、それ以上お客様の期待に応えることができないのです。

美容院を例にすると、「髪型を整えたい」というお客様の課題を美容師がその場で解決するということになります。そして、一度に多くのお客様が予約なしで来店しても美容師が全員稼働している場合はお断りしなければなりません。

■サービスは、お客様ごとに個別化(不均質性)

製造業の原材料はそのものずばりモノですが、サービスの原材料はお客様の課題や要望です。サービスにはお客様の課題や要望を解決することで対価を得るという特徴がありますが、お客様の課題や要望はお客様ごとに固有で、そのバリエーションは無限です。

美容院に来るお客様の要望はお客様毎に違います。また、同じ人であっても「いつもと同じで」とオーダーする時もあれば「今回はバッサリ切って色も変えたいです」とオーダーする時もあり、まさにバリエーションは無限です。

■サービスは、お客様との役割分担(価値の共創)

生産と消費が同時でお客様が生産プロセスに絡むことは、お客様との共創というサービスのもうひとつの特徴を生み出します。わかりやすい例で言えば、美容院ではお客様からどのような髪型にしてほしいか大まかな要望を聞き出し、途中でお客様に方向性を確認しながら、最終的にお客様の好みの髪型を実現します。

お客様が自ら何の希望も言わなかったからといって、要望を聞きださずに独断でお客様の髪型を変えたらクレームになりますよね。美容師はお客様にどんな髪型が良いのかを聞きながら会話をする、その行為が価値の共創でありサービスそのものでもあります。

ここまでで、漠然としていた「サービス」というものが少しハッキリしてきたのではないでしょうか。次回は顧客満足とは何か、そのポイントとなる事前期待との関係性も含めてご紹介します!
次のコラムまで待てない!という方は是非「サービスサイエンスによる顧客共創型ITビジネス」をご一読ください。
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