LTSコラム

千里の道も一歩から ~個別フォローで組織変革への第一歩を~(後編)
2012.12.1

こんにちは。人財開発コンサルティング事業部の舩木です。

~翌日~
改めてAさんの様子をオブザーブしていると、今までいつも先頭に立って物事を進めてきたAさんは、やはり自分がリードできない状態になると、自身のポジションが分からなくなっているようでした。

グループワークがひと段落し、休憩に入った際、LTS講師の1人がAさんに直接声をかけ、こう言いました。

「重要なのは、グループ(組織)全体のパフォーマンスをあげること。 そのためにどう振舞えばよいか、誰が何の役割を担うのが最適なのか、 自分はどんなサポートができるのか、全体視点をもち、真のリーダーを目指しましょう。」

“リーダー”という役割でなくてもグループに貢献はできるし、グループ全体を見ながら、パフォーマンス向上のために臨機応変な対応をしていくことが重要だ、と分かってほしかったのです。

LTS講師の言葉を受けて、
「分かりました」
Aさんは、静かにそう言いました。

リーダーとして、グループを率いていくことが最善、と思っていたAさんは、
講師からのアドバイスに少し戸惑いを見せていました。
LTS講師が言っていることが本当なのか、理解できなかったのかもしれません。

しかし、次の演習からは、メンバーの表情を見ながら、グループのために議論を進め、
ときにはサポート役に回るAさんの姿を見ることができました。

ところが、最初は慣れず、ただ聴き手に回るだけで何もできなかったり、やはり自分自身の意見を強く主張してしまったり、失敗を繰り返している様子でした。

しかしながら、何度か繰り返す中で、感覚がつかめてきた様子。

講師からのアドバイスに、最初は戸惑いを見せていたAさんですが、
アドバイスに従い、必要に応じてサポート役に回りながら議論を進めることで、結果的にグループへの貢献ができ、自信が持てた様子でした。

研修終了後、「ありがとうございました」と言いながら笑顔で深々と頭を下げ、
Aさんは私たちを見送ってくれました。

以上が、私たちが力を入れて取り組んだ施策です。

最初にお伝えした通り、たった3つのことを繰り返して行っただけですが、今後のAさんの成長に
わずかながら手助けができたのでは、と感じています。

今、多様な手法やサービスが取り沙汰されていますが、本当に求められている研修効果を出すために必要なことは上記に記載したようなとてもシンプルなことなのかもしれません。

みなさんは集合研修を実施する際、何を期待していますか?
本当の組織変革は、どこから生まれてくるのでしょうか?
そして、受講者(社員)1人1人を本当に見つめられていますか?

どんなに大きな組織でも、それを支えているのは1人1人の社員です。
組織を変えるためには、1人1人が変わっていく必要があります。

個に寄り添い、向き合い、支援することで、個人の成長は実現する。
そして、個人の成長が積み重なったときに初めて、組織変革への一歩を踏み出せるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。